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2004-3-31

熊とワルツを

しばらく前に読んだ本だけれど、開発に携る人なら面白いと思うので紹介します。

ピープルウェアで有名な、トム・デマルコとティモシー・リスターによるプロジェクト(リスク)管理の指南書。軽妙な語り口でリスク管理の理由、効果、方法を説いている。本の中にこんなエピソードがある。

(ティモシー・リスター)わたしの父は数学者で、数学の教授だったがいまは引退している。ある日父は、ソフトウェア・プロジェクトはどれも遅れる、ほぼ100パーセント遅れるではないかと責めた。

 「どうしてなんだ」と父はたずねた。

 「プロジェクトには二通りの結果がありえます。期日に終わるか、期日に遅れるかです。少数の類まれなケースを除いて、後者の確率が高いでしょうね」

 「ティム、ありうる結果は二つだけじゃないぞ」と父は答えた。「三つ目がある。期日より早く終わる場合がな」

これにはハッとさせられた。この三番目の可能性がゼロなら、遅れなんて起こるべくして起こるに違いない。

このほかRISKLOGYというエクセルシートを使ったリスク管理ツールの紹介も面白い。
このツールは、プロジェクトの開始日とあらゆる幸運が続いたときに完成する日を入れると、プロジェクトがいつ終わる可能性が何%かというグラフを表示してくれる。

計算にはどんなソフトウェアプロジェクトにもありえる以下のコアリスクを使っている[1]

  1. 内在的なスケジュールの欠陥
  2. 要求の増大(要求の変更)
  3. 人員の離脱
  4. 仕様の崩壊
  • [1]ほかのリスクを入れたり、コアリスクを自社のこれまでのデータに変更することもできる

さきほどのグラフは業界の平均データをもとにモンテカルロ法でプロジェクトを500回シミュレートしたもの。一番右のグラフはプロジェクト完了しない可能性だ。それぞれのバーを足し合わせると500になる。つまり、70%の確率でプロジェクトが完了する安全性を確保したければ、バーを左の期日から足していき、500×0.7=350になる日を選べばよい。

進歩状況、現在獲得価値(EVR)の判断には、細かなインクリメンタル開発を薦めている。全部を100の部品に分けたとしたら、バージョン1(V1)はAとBを含み獲得価値は11%、V2はCとDとEで価値は19%、V10で全価値が盛り込まれ100%となるというような形で進めていく開発だ。ただし、受身のインクリメンタル開発(率先して公表していない、場当たり的な)ではその長所がまったく活かせない。

事前に入念な計画をする先見的インクリメンタル開発では、プロジェクトの各機能の価値にあわせて優先順位をつけ[2]、リスクのある部分に早めに取り掛かることができる。

このあたり至極もっともだけれど、詳細設計図(インプリメントすべき最低レベルのモジュールやクラスと、その相関関係を示す図)を作るのはなかなかたいへんそうだ。変更をリスクと考えるか、前提と考えるかでこのあたりの捉え方が変わるかもしれない。アジャイル開発手法とうまくマッチする詳細設計手法はどんなものなんだろう。

  • [2]優先順位をつけることで、すべての部分が等しく重要だという病癖を取り除ける。



2004-3-25

FOMAにするなら

SH900iを狙って、ビックカメラで実機を触ったりしたんだけれど、下部にスペースがないうえに頭が重く「、」「。」が押しづらいことが判明。それ以上にデザインが許容範囲ギリギリをいくダサさでかなり迷ってしまいました。

F900iは指紋認証が面白いけれど、細かい動作が微妙に遅いのが気になるし……となると残るはP900iN900i

Pはオートフォーカスが嬉しいけど、予測変換で下キーの長押しがいるのが難点。そこで全体的になかなかだったNの購入に至りました。予測変換にはニューロポインタ(マウス的に使える)が使えるし。T9入力も慣れれば快適かも。

でも、やっぱり901iですか?



2004-3-18

ラブストーリー

ラブストーリーを見た。といっても何のことやら分からないかもしれない。「猟奇的な彼女」のクァク・ジェヨン監督が撮った恋愛映画だ。冬のソナタもそうだけれど、韓国の恋愛映画には「えっそうなの?!」というひっくり返し(の連続)が欠かせないようで、見ていて面白い。

こちらはサントラCD。歌もうまく使われていて感動的。

多用されるありがちなシーンは分かりやすいし、それと表裏一体のひっくり返しのおかげで興味が続く。娯楽としてうまいバランスだと思う。文化の違いかどうかは分からないけれど、なんでそうしたの?と理解できないこともあるけれど。

印象に残ったのは、ベトナム戦争のシーン。徴兵されることがある、という事実を想像すると恐ろしくなる。

ところで、いろんな人がこの映画の感想を書いているようだ。たとえばこちら、BananaBloggoo映画のあらすじと予告編もどうぞ。


Tag : 映画

2004-3-17

ADSL移転完了

引越し先でネット接続できるようになりました。めでたい。次は部屋片付けと雑貨仕入れだ。家具を配置する前はこんな感じ。さすがにスッキリしてます。



2004-3-15

引越し先でのADSL開通…はまだ

やっぱり速い通信に慣れると、PHSの遅い接続だとネット利用はキビシイ。関係ないけれど、ケータイメールを打ったり写真を送ったりするのを楽にしたくて、最近FOMA900iをチェックしてます。デザインはともかく、カメラとメールの入力のしやすさという視点で見るとSH900iがいい感じ。しかし、発売はまだ。そういえば900iシリーズはブラウザにNetFrontを載せてるらしい。実機で見てみたいところです。



2004-3-11

地球の海と火星の水跡

巨額の火星探査予算に疑問の声「もっと地球に目を向けよう」
Wiredの記事です。「火星に過去水があった――だからなんだ?」普通考える至極もっともな疑問。宇宙開発には昔からこういう意見[3]が絶えないようで、最近読んだ本でもそれに対する反論が書かれていました。それは1980年に邦訳された著名な作家たちによるSF短編集の中の、ポール・アンダスン氏の発言。

  • [3]「――だからなんだ?」の前を適当な言葉に代えてみて、どれもニヒルな意見として違和感ないものになりがち。

本(究極のSF―13の解答)からポール・アンダスン氏の発言を要約すると、

  • 「費用は莫大ではない――宇宙開発によって得られた成果(気象衛星による農業、輸送の安定性の向上、衛星による通信、解放された労働力、保存された資源、技術の発展etc.)を見ても、健康・教育・福祉の支出に対する宇宙開発の支出の少なさ(アポロ計画当時でさえ1ドルに対して8セント)を見ても、将来の発展がそれをもっと安くすることを考えてもそう」
  • 「機械だけでなく、人が宇宙を探検することが重要――人は絶えず自分のプログラムを修正し、探知することを計画していなかったことを記録する唯一の感知装置であり、『なにくそっ』という唯一のものだから。その経験は物理的な富ではなくて、知識の問題であって、そこから他のすべてが生じる」

というのが前半の内容でした。こういう内容の要点、つまり、彼らや彼らの子供たちに対する価値を話していて分かってもらえないのは、普通の人ではなく、サロン的インテリたちらしい、とのこと(と、反感を買いそうな要素盛りだくさん)。

一方Wiredで紹介されていた博士たちは「地球にある海こそ誰の目にも明らかな、最も将来性に富んだ研究対象だと示唆」しているし、両方の意見を見ていれば、これは単に予算の取り合いだということが分かります。もっと取り合うべき相手がいるけど、手ごわいだろうし。

ポール・アンダスン氏も地球上にあるものが価値がないと言っているわけではないですが、後半はいかにもSF作家らしい宗教色ある発言となっています。

天文学的深淵にある何かと同じくらい神秘的で奇跡的な現実が、この地球にある。しかし、それ以上のものはない。そして、はるかかなたに『無限』の存在する場所がある。

(中略)

なぜエレベストに登る機械を作らないのか?

愛をする機械は?

存在するための機械は?

なぜなら、われわれはこのような存在であるからだ。まず、願望が、ヴィジョンが生まれ、それから理解がやってくる。

(中略)

地球を越えて手に入れなければならないものを、想像できない人がいる。たぶん、そういう人たちは、まだ天空の驚異に触れたことがないのだろう。

次の晴れた夜、外へ出たまえ。そして、見上げたまえ。



2004-3-10

高円寺へ

おひさしぶりです。このたび、吉祥寺から高円寺へ引っ越しました。更新が滞ってたのもその関係です。すいません。

引っ越しはたいへんですね。でもネットを利用すると、電気ガス水道など夜間でも手続きできたりなかなか便利。

引っ越しの見積もりもネットを使うと便利。今回はAtoZ引っ越しの達人から複数業者の見積もりメールをもらい、気に入ったところに連絡するだけですんだし、けっこう楽でした。

新しい部屋もよい感じです。周辺探索も楽しみ。けど吉祥寺も落ち着くのでたまにいきそう。なにはともあれ心機一転頑張ります。



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